プレゼンテーション•リテラシーで表現する

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自分と他者と考えやアイディアを共有するためには、表現する力が必要です。

また、納得解を導くために、ブレストするにも表現することが必要ですし、導いた納得解を伝えるためにも表現する力が必要です。

社会に出れば、書類やパワポトークや説明で、相手にこちらの思いを伝える場面の連続です。

学校では国語で話す力を付けていますが、音楽、体育、家庭科などの実技教科も、自分自身を表現する手段を学んでいるとも言えます。

アクティブ•ラーニングは、対話的な学びです。いかにプレゼンテーション•リテラシーを身につけさせるかは、アクティブ•ラーニングの成功の鍵になります。

ロールプレイ•リテラシーで違う立場になってみる

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これからの社会で必要なのは、さまざまな立場になって考えを巡らせたり、演じたりする力です。

消費者だったり、顧客だったり、住民だったり……働く大人は仕事の対象の立場になって、イメージを膨らませなくてはなりません。

学校では、国語で登場人物になりきってみることをやります。また、社会科では歴史上の人物の立場になって考えたりします。

また、ディベートなども、これらの力を高めるために有効な学習になります。

仮説を作り出すシミュレーション•リテラシー

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3つ目のリテラシーは、シミュレーション•リテラシーです。

学校で理科の学習をして、実験結果の予想をたて、それを実験で検証することは、この基礎になります。

社会ではさまざまな事象が起こります。それによって、次にどんなことが起こるだろうと予測する力です。

どのような職業においても、こうなるんじゃないかと、未来の現象を予測します。正解のない社会において、必須のリテラシーです。

ロジカルシンキングで複眼思考を鍛える

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情報編集力の2つ目は、ロジカルシンキングリテラシーです。

ロジカルシンキングとは、筋道を立てて論理的に考えることです。学校で算数数学を学ぶのは、論理的に考えるためです。

ロジカルシンキングリテラシーを身につけることで、子どもは自ら考え、行動する事ができるようになります。
さらに、困難な問題が目の前に立ちはだかったとき、自ら考えようとすることができます。

新しい学習指導要領では、プログラミング教育が取り上げられています。

プログラミング教育も受けることで、ロジカルシンキングリテラシーを身につけることができます。

コミュニケーション•リテラシー

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情報編集力の1つ目は
《コミュニケーション•リテラシー》です。

異なる考えをもつ他者と交流するために必要な力です。
その基礎になるのは、国語、英語になります。

国語や英語で身につけた言語能力を活用し、他者とつながることが重要です。
アクティブ•ラーニングを「主体的•対話的で深い学び」と文科省は定義しています。
他者と『対話』することで、自分を高めて行くことが必要です。

コミュニケーション•リテラシーを身につけるためには、ディベートやブレストが有効です。

ディベートで、異なる立場の考えを知ること、自分の考えを相手に伝わるように述べること、そして、両者が納得する解を導き出すことで、コミュニケーション能力が高まります。

ブレストでは、複数の脳と自分の脳がつながり、新しい考えや見方を知ったり、今まで気付かなかったことを生み出したりすることができます。

子ども達は意外とディベートやブレストが好きです。しかし、そういう授業があまり行われていないのが現実です。

情報処理力から、情報編集力へ

「情報処理力」と「情報編集力」についてもう少し比較してみます。

「情報処理力」は、読み書きソロバンの基礎学力です。速く正確に答えを出す力で、《頭の回転の良さ》が求められます。もちろん、この力は今でもこれからも必要で、小学校の学習の9割はこの力を付けています。

しかし、正解を速く見つけることは、コンピューターやAIには叶いません。ですから、情報処理だけの仕事は、将来的にAIに取って代わられる可能性があります。

「情報編集力」は、正解のない問題に対して『納得解』を作り出す力です。自分と他者の脳をつなげ、新しい価値を生み出したり、今までにないものを作り出したりする《頭の柔らかさ》が求められます。

2020年から実施される新しい学習指導要領では、この情報編集力を高めるために、アクティブ•ラーニングという授業スタイルが取り入れられます。

21世紀の子供たちに求められる学力は《レゴ型》学力

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正解がある20世紀の成長社会において、必要とされていた学力は、いち早く正解を導き出す力でした。いわゆる「情報処理力」です。
計算問題を速く正確に解くという力です。
これをたとえると《ジグソーパズル型》の学力と言えます。ジグソーパズルには、正解の絵柄があり、それをいかに速くピースを埋めていき完成させるかという遊びですよね。

しかし、正解がない21世紀の成熟社会においては、たくさんの情報をつなげて、みんなが納得する答えを導き出すことが求められます。その力は「情報編集力」です。
ジグソーパズルと対比して遊びで例えると、答えがなく、どんな形にも組み立てることができる、そう、《レゴ型》の学力ということができます。

子ども達にどのような学力を付けなければならないか、お分かりになりましたでしょうか。

「情報編集力」を付けるために、教育も変わっていかなくてはならないのです。