力が付く家庭学習

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プリント等による宿題について書いてきましたが、やはり画一的な宿題には課題があります。

個々に応じたプリントを出せばいいのですが、40人の子どものニーズに合わせたプリントを用意するのは現実的に不可能です。

学力をつけるための家庭学習は何か!

私は「自学ノート」だと思うのです。
いわゆるノートでの家庭学習です。

これなら、自分の学びたい学習内容を
学びたい量だけ取り組むことができます。

しかし、
「家庭学習は、何をやったら(やらせたら)いいか分からない。」
「家庭学習は同じようなことばかりやってつまらない。」
と、やることに頭を悩ませるお子さんや保護者の方も多いと思います。

ちなみに、皆さんは、どんな家庭学習に取り組ませていますか? 取り組んでいましたか?

宿題は誰が◯付けするのか

算数のプリント1枚が宿題に出ました。さて、皆さんのご家庭では誰が◯つけをしますか? 
(コメントくださるとうれしいです。)

次のようなパターンが考えられます。
《家庭で◯つけする場合》
  ①親が◯つけをする。
  ②自分で◯つけをする。
《学校で◯つけする場合》
  ③先生が◯つけをする。
  ④係の子が◯つけをする。
  ⑤黒板に貼ってある答えを見て、自分で◯つけをする。
  ⑥先生や係が答えを言って、自分で◯つけをする。

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宿題に関して統一している学校は少なく、多くの学校では、担任の考え方次第ということが多いです。
ということは、担任がどういう意図で宿題をやらせているか、
保護者とコンセンサスが取れていることが重要です。

 

先生は、
「家庭での勉強は、親がしっかり見てほしい。」と思い、
親は、
「勉強のことは、先生が見てほしい。」と思う場合が多いと思います。
どちらの主張も間違っていません。

①や③が望ましいと思いますが、保護者も先生も多忙です。
親は、仕事から帰ってきて家事をやらなくてはなりません。
子どもの勉強を見る時間はありません。
先生も、学級の様々な業務や対応があり、◯つけの時間を確保するのが難しいです。

⑤や⑥という学級が多いのではないかと思います。
しかし、これでは、いい加減に◯をつけたり、間違っていても直さなかったりします。
また、先生が◯つけをして次の日に返しても、直しをさせる時間が十分に取れません。

勉強が分からない子にとって、プリント学習で、なかなか力がつかないのは、
こういった理由が考えられるからです。

f:id:noriseedharu:20171107182516j:plain担任の先生は、子ども達に学力をつけるために宿題を出すことが多いです。
「ドリルの○ページをやってきなさい。」
「練習問題《宿題で学力をつけるには》
担任の先生は、子ども達に学力をつけるために宿題を出すことが多いです。
「ドリルの○ページをやってきなさい。」
「練習問題の残ったところは宿題ね。」
または
子ども達の苦手な問題のプリントとか。

さて、みなさんのお子さんはどのように宿題に取り組んでいるでしょうか?

①簡単すぎるので、あっという間に終わらせる。
②じっくり取り組んで、だいたい、学年×10分➕10分ぐらいの時間、勉強している。
③全く分からず、なかなか終わらない。時には、夜遅くまでやっている。
④分からない問題はやらずに持っていく。

学校で一律に出される宿題というのは、ちょうど中間層をターゲットに出されることが多いです。
しかし、現実の学級において、かつては正規分布していた学力が、今はふたコブ分布になっています。すなわち、中間がおらず、できる子とできない子の二層に分かれている場合が多いのです。
その状態において、中間層をターゲットにしても、そこに当てはまる子は少数であり、できる子にとっては簡単すぎる、できない子にとっては難しすぎる、という課題が生まれているのです。

それを解消するためには、個別の課題がベストということになります。
しかし、現実的には厳しいですね。

お子さんの宿題は、十分足りていますか? それとも、困っていますか?

宿題は何のためにやるのか

それぞれの立場で、この答えを考えてみてください。
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・自分が親だったら、子どもに何と答えますか?
・先生は子どもや保護者にどう説明しますか?
・子どもはどう思って宿題をやっていますか?

考えられる答えとしては
①学力をつけるため、勉強ができるようになるため
②予習や復習のため
③家での学習習慣をつけるため
ではないかと思います。
珍解答があれば聞かせてください。

あなたが、この中で一番と考える理由はどれですか?

家庭学習は認められて習慣化する

「子どもの家庭学習でじっくり見る時間がありません。」という母親の声を聞くことがあります。では、ほったらかしでいいでしょうか?

それはダメです。
家庭学習で一番大切なのは、学習習慣をつけることです!
ですから、家庭学習をやったという行為をお母さんは誉めてあげればいいのです。
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その方法はいたって簡単です。

家庭学習のノートを机の上に置かせ、お母さんは後で見ればいいのです。
そして、コメントを書いてあげましょう。大変ならば、シールかスタンプでもOKです。

肝心なのは 「お母さんは勉強(ノート)を見てくれてる」と子どもが感じられることなのです。

働くお母さんは楽をしましょ。

「先に生まれただけの僕」第3話を見て

日本テレビ系で土曜日に放送されているドラマ「先に生まれただけの僕」。

櫻井翔演じる民間人校長が学校改革に立ち向かうストーリーです。

 

『予測不可能な未来を生き抜く子供たちに、教師は、大人は、何を伝え教えることができるか』ということがテーマです。

 

櫻井校長の改革については、別の機会に書くとして、

第3話を見た感想です。

 

2020年から完全実施になる新学習指導要領に、アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)という学び方が盛り込まれています。教育現場では数年前から耳にしており、校内研究も進められています。

しかし、一般的には知られていないアクティブ・ラーニングについて、ドラマで取り上げられていることに驚きました。

 

さらに、櫻井校長が行った数学科のアクティブ・ラーニングの授業が失敗例で、瀬戸康史が演じる英語教師が行ったアクティブ・ラーニングが成功例だというのも、教師ならば気付きます。

アクティブ・ラーニングは手法だけではなく、児童・生徒が「対話」のある「主体的な」学習活動をすることで、「深い学び」につながらなくてはならないのです。

要するに、子供たちがわいわいと交流しているだけの授業は、アクティブ・ラーニングではないのです。そのあたりも、見事に表現されていました。

 

新学習指導要領では、各教科等を学ぶ本質的な意義の中核をなす「見方・考え方」が、あらためて明示されました。「見方・考え方」は、「主体的・対話的で深い学び」(「アクティブ・ラーニング」の視点からの学び)を実現する鍵となります。

櫻井校長が生徒を前に「数学はなぜ学ぶのか」という話も、「数学的見方・考え方」を基になっています。

 

このドラマが今学校、特に教師が抱えている諸問題を丁寧に描いていると思います。

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この先、どのように展開するか楽しみです

放課後の学びの場を考える

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学校から帰ってきた子どもたちは、どこでどんなふうに勉強をしていますか?

 

一昔前は、母親が出してくれたおやつを食べながら宿題をやる、といった光景があったと思います。しかし、生活スタイルが変化し、共働きやシングルの家庭も多くなりました。

 

働く母親にとって、子どもの宿題や勉強を見てあげられる時間は、はたしてどれだけあるでしょうか?

仕事で疲れて家に帰っても、子どもにご飯を食べさせなくてはなりません。ひと息ついて座ることもできず、掃除・洗濯などの家事をこなさなくてはなりません。

そんな頑張る母親が、さらに、お子さんの勉強を見る身体的・精神的な余裕はあるでしょうか?

 

一方で、子どもの学力問題は重要な課題です。

学校の授業だけでは学力は定着しきれません。家庭を含め、放課後の学びの場が、子どもの学力を高めるためには必要です。

 

みなさんのご家庭では、子どもの学びの場をどのようにお考えでしょうか。

「塾に行かせている」「学童保育で宿題をやっているのみ」「本人に任せている」「親がしっかり見ている」……

さまざまなお考えがあると思います。それらを交流し、子どもにとってよりよい放課後の学びの場を考えていきたいと思います。